〜以下、「共有領域」様のキリリクとして頂きました〜


 Thanks 1000 Hit!! 

 水月 漣(さま) 2002/10/24 
 
  
 
   このお話は共有領域のメインである『王子本』設定『reino granblue』のお話です。
   内容的には、「テニスの王子様」と「ONEPICE」をあわせたパラレルで、 サンジとリョーマが腹違いの兄弟で、王子様です…。


   『バタン』
   というでかい音と共に、ドアが開く。
   こうゆう開け方をするのはルフィ以外いない…。
   「ルフィ。メシならねぇぞ」
   部屋のキッチンでそろそろ来るであろう弟のために、タルトlを作っていた俺はドアの方も見ずに、声をかける。
   「ルフィじゃなくて悪かったな」
   あれ。この声は…。
   そう思い振り返ると…。オヤジ。
   …なんでここにいるんだ?
   「どぉしたんですか」
   敬語で訊いてしまう。
   「別に。用が無きゃきちゃいけね-のか?」
   用があっても来ないだろう普通、一国の王が使用人の部屋なんかに。俺が、一瞬そう考えたのが顔に出たらしい。
   イチオウ。この国の国王が俺のチチオヤだったりする…。
   うちのハハオヤはこの国のメイドをやっていた。その時に身分違いのラブロマンスをやってのけたらしい。んで、その身分違いってやつに悩み、母さんは身を引いた…その時には俺が腹の中にいたらしい…ってのは最近クソジジイからきいた話で、俺は今まで、チチオヤは死んだときかされていたしオヤジに関しては俺の存在すら知らなかった状態だったのだ。
   ポテポテとオヤジが俺に近づき俺の頭をなでるというか髪をぐしゃぐしゃにする…俺もリョーマによくやるけど…一家の癖なのかねぇこれわ。
   「なにするんですかっ!?」
   思わず言う
   「別になんとなく」
   拗ねたように言う。子供かこの人は…。
   「探してるんじゃないんですか?皆さん。こんな所にいたら怒られますよ」
   笑いながら言ってやる。
   きっと厨房騒ぎの件を聞いて俺の様子を見に来てくれたのだろうから、正直、こんな所まで来てくれた事が嬉しい。
   だけど、ここに来た事がバレれば色々問題になるし、この人の立場も悪くなるかもしれない。
   「平気だろ。出かけるってちゃんと言っといたし」
   しれっと答えながらキッチンを覗く。
   「それで済むとは思えないですけど」
   手塚父とか苦労してそうだよなぁ…この人見てると…。
   「まぁ。その時はその時だろ?何か美味そうなもん作ってんな」
   キッチンの方を見て言う。
   「あぁ。『タルト』をね。リクエストがあったので」
   「リョーマか?」
   国王の問いかけに
   「ええ」
   と素直に答える。
   「リョーマは来ても良くて俺はダメなわけ?」
   えーっと国王?その言い方ってものすっごい子供っぽいもしくは、レディが他のレディにヤキモチ焼いているような言い方なのですが…。
   「何を言ってるんです?元々この部屋はリョーマの隠れ昼寝部屋でしたからここに来るのは周知の事ですし特に問題ないかと思いますが?それに一国の王が、使用人の部屋に来るなんて普通はしないでしょう?」
   思わず呆れたように言う
   「普通はな…。まぁ良いじゃねぇかきちまったもんは」
   少し拗ねたように言うこの辺はリョーマに似てるよなと思う。
   俺は溜息をつきながら、部屋の椅子に座るように促す
   「今回はね…。今後はこのようなことがありますと私も色々言われてしまいますんで、なるべくでしたら止めていただきたいのですが?」
   話をしながらお茶の準備をする。
   「俺が来るのはそんなにイヤか?」
   何を拗ねてるんでしょうねぇこのヒトわ
   「別に。イヤではないですよ」
   そう言いながらオヤジ好みの緑茶を出す。
   以前リョーマがオヤジが好きだといっていた銘柄。ナントナク買ってみてゾロに飲ませてたのだがこんな所で役に立つとは思わなかった。
   「なら良いじゃね-か。息子の顔見に来るくらい」
   …。少し嬉しいかもしれない。だけど、ここで喜んでしまうと後々マズイかもしれない…。
   「その発言が問題だと思いますが?」
   ちょっと押さえ気味の声で言う。リョーマの場合こうゆう声を出すと俺が怒っていると勘違いして、少し引き気味になるのだけれど…。
   「別に。きいてるのオマエだけだし問題あるのか?」
   やっぱり、気にしてないか。
   「誰かがきいていて、問題になるかもしれないってことです」
   俺がそういうと、少し考えたような顔をする。
   「別に知られたらきちんと発表すれば良いだけだろ?」
   あっさりと答えを返す。
   「色々と問題になると思いますし。俺がなりたいのは、料理人ですから…」
   「政治的なことに巻き込まれたくない?」
   俺の言葉を継ぐように返される。
   「ええ。それに特別視されるのもあまり好みませんが?」
   俺はその言葉にそう返す。ふっと馬鹿にしたように笑われる。この人のこの笑い方は好きじゃない。
   「甘いよな。オマエ」
   どういう意味だよそれは。
   「おっしゃっている意味が?」
   「ホント甘いよな考え方が。というか、周りからガードされてるっていうか周りが甘いな。オマエの場合『見習』って立場にもかかわらず、角部屋の個室だぞ。しかも、本来は2人部屋なのに一人で使ってる。それで、贔屓されてないと思ってるのか?」
   呆れたように言われる。
   「え?」
   確かにそうなのだが…本来2人部屋で、新人が入るのは当然で、それが入ってこないのはオカシイかなとは思ってたんだけど…
   「他人を入れないようにしてるんだよ。わかってんのかと思ってたら、気付いてなかったか。やっぱり」
   溜息をつかれる。
   「何で?」
   思わず敬語も忘れてきいてしまう。
   「それぐらいは気づけよ」
   かなり呆れた顔になる。
   「リョーマが来易いように?」
   だとしたら皆、俺に甘いんじゃなくリョーマに甘いだけだろ。
   「それもあるけどな。イチオウ気遣ってんじゃねーの?オマエ俺の息子だし」
   その気の使われ方は不満だ…。元々ここに来たときは、そんなこと知らなかったんだし。そのまま普通にしてりゃ、気付かなかった事だろ?
   「俺が贔屓されているのが気に入られなかった為の嫌がらせが今回の騒動につながったと?」
   ちょっと不機嫌気味に言う
   「さぁな。本人たちと話してみないとわかんねぇけど」
   お茶をすすりながら言う。
   「だとすれば、ちゃんと話しをします。で、皆さんに守られている状態なのだとすればそれを止めていただき、王子にもここに来ないように言います」
   俺がそう返すとやっぱり少し呆れたような顔になる。
   「コネとかさ上手く利用しようとかおもわねぇわけ?」
   そうゆうのを利用して上に行きたくない。実力で上に行きたい。そう思うのは馬鹿なんだろうか?
   「別に。実力で上に行った方が楽しいでしょう?」
   そう言って笑ってやる。
   「あはは。オマエらしいっていうかゼフが育てただけあるっていうか…嫌いじゃね-けどなそゆー甘い考え方」
   笑いながら言う。オヤジにちょっとだけムカツク。
   俺がオヤジをにらんでいると突然ドアの方から声がする
   「別に国王の息子だからといって気を使っているわけではないですけどね」
   この声は不二…。しっかし、気配無くドアを開けて話に入ってくるなんていう芸当ができる人間って俺コイツしかしらねぇわ。さっすがだよな。諜報部入った方が良いんじゃねーのかコイツ。
   「不二様?」
   一応振り返り不二の方を向く。
   「『様』も『敬語』もいらないってこないだ言ったじゃないですか」
   にこやかに笑いながら言われる
   「じゃ。私にも『敬語』使わないで下さいって言いませんでしたっけ?」
   俺も笑いながら返す。
   「まぁそんなことより。国王サマ、これ以上サンジさんで遊ぶのやめてくださいね?」
   オヤジに向かって笑いながら言う不二の後ろにどす黒いオーラが見えるのは何故だろう…。
   「遊んでいるわけじゃねーが?」
   不二相手に怯んでる感じがするオヤジがびみょーに情けない気がする。
   「別にヒイキで角部屋の1人部屋になっているわけじゃないしぃ♪サンジの事気に入らなくて、嫌がらせしてたやつらの主犯格のヤツは見習の頃から、2人部屋を1人部屋として使っているやついたしね♪これは使用人の伝統みたいなもんにゃ!」
   不二の後ろからまた声がする。この話し方は菊丸。伝統ってなんだ?
   「あぁ。サンジさんは知らないと思いますけど、ここの伝統というか暗黙の了解というか、騎士団に『恋人』がいたりする場合、個室になるんですよ。ほら、騎士団は夜勤とかもありますしね逢瀬も不規則になりますし、それで同室の人に迷惑かけたりしたらまずいでしょ?だから、いつもならしばらくしてから相手ができるんで、その時に部屋割りをしなおすんですが、サンジさんの場合、最初から『ゾロ』さんいたんで、角部屋の個室っていうオイシイポジションが貰えただけですよ」
   俺に向かってニコヤカニに笑いながら言う不二とそれにうんうんと頷く菊丸…。確かに。確かにゾロと一緒に来たが、付き合ってるとかそうゆう関係だとかは一切言わなかったぞ…。
   「ちょっとまった。『ゾロ』って?」
   オヤジがいきなり低い声で言う。
   あれ。言ってなかったっけか?
   「サンジさんの『彼氏』ですが?」
   嬉しそうに言う不二…。狙ってたなコレを…。
   「ほぉ〜。で。どんなヤツだ?」
   「『騎士団飛獣部隊所属』の『剣士』ですよ。で。ここで何をなさっているのですか?国王」
   今日は来客が多い…。しかも、珍しい客が…何故、手塚?いつもなら大石だろう…。
   「げっ」
   手塚の後ろの方でリョーマの声と逃げ出す音がする…。
   「桃城!王子の捕獲!」
   手塚の言葉と共に桃の返事が聞こえリョーマの捕獲された気配がする…。
   あぁ。また手塚怒らすようなことして逃げてきて、最近の行動パターンを読んで、手塚が先回りしてきたと…。こんなこと判っても嬉しくないんだが…。
   「手塚様。どうせお怒りになるのでしたら後ほどで…お茶でもしませんか?結構な人数集まってしまっていますし、他の部屋の人にも迷惑かと…」
   思わず俺が言ってしまう。
   「そうしたら?」
   不二が手塚に向かって楽しそうに言う。
   「さんせーい」
   その言葉に手塚の眉間のしわが増える…。
   菊丸オマエなにも考えてないだろう?
   ここまでやっちまえば手塚も引けないだろうと思いつつ手塚を座らせるために椅子を引き手塚を座るように促す。
   手塚もそれを見て不本意という感じでそれでも、俺に礼を言ってから座る。
   「捕まえてきましたけど?」
   桃の言葉と共に暴れているリョーマを見る。
   「どーせ。逃げても後で怒られるだけなんだから大人しくしとけ。今お茶入れるから」
   拗ねた顔で俺を見る。
   「今日オマエのリクエスト通り『タルト』だし」
   そう言ってやると
   「えっ♥」
   嬉しそうな顔で俺を見上げる。
   今日で終りにするかなぁ…。もぉ来るなって言わなきゃ。こうやって主要人物集まってきちゃうのが色々問題なんだろうしなぁ。まぁそんなことクソクラエなんだけどな。厨房の仲間に迷惑かけちまうのは嫌だしな。そんなことを思いながら、
   「まぁ。とりあえず。皆さんお茶にしましょう」
   と言って俺はお茶を入れ始めた。

  
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