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・・・アイツらがココに来てからも,俺の生活はたいして変わら無え。
いや,いつも通りだ。
ババアに対してあんなにムキんなった俺が馬鹿みてえじゃねえか・・・。
ま,ヤツの自分勝手にはいつもブチキレテルが・・・。
世話と言っても餌をやるぐらいのもんだしな。
全く手が掛からんと言っていい。
次郎の躾の賜物だろうな。
さらには,ココはあいにく高層マンションの最上階だ。
気の向くままに散歩というわけにはいかねえ。
だから腹も減らんのだろう。
「モ●プチ」とかいう缶詰を少しやっときゃいいらしい。
それも俺には関係無え事だが・・。
悟一がやたら張り切ってやがるからな。
悟一はといえば,そんなヤツらの環境を思ってか知らずか,
・・まあアイツの場合,自分が遊びてえんだろうが・・,
やたらヤツらを外へ連れ出そうとしてやがるが,一度も成功した試しは無え。
白いヤツには引っ掻かれるか完全無視されてやがる。
で,しょげた悟一を黒いヤツが擦り付けて慰めてやがるが,
かといってヤツも一緒に行ってやる訳では無いらしい。
どっちが面倒見てんだか解らんな・・。
実際,コイツらが飯食ってんの見てると,ハッキリ言って悟一が一番汚え。
確か3匹,いや1人と2匹のはずだ。
1匹と2人の間違いか・・?。
・・・まあ,この時期,猫は炬燵で丸くなるもんだ。諦めろ。
・・・ココには炬燵は無えがな・・・。
で,悟一の有難迷惑な誘いを断ったヤツらがドコで丸くなるかと言うとだ,
・・・ココだ。
俺の作業部屋だ。
黒いヤツは何故かココが気に入ったらしい。
それも,絵の具やら画材道具やらが散乱している場所をわざわざ好んで選んでやがる。
変わったヤツだ。
ソコから俺が絵を描くのをジッと見てやがる。
何が面白えんだか・・。
時々刺すような視線が気にならないでもないが,今んとこ実害が無いので放って置いている。
早え話が無視だ無視。
そういや,前いたヤツもコンナ瞳で見てきやがったな・・。
黒猫ってヤツは皆コンナなのか?。
白いヤツは,だ。
多分,リビングの大きな窓の前だろうな。
毛づくろいしてやがるか,日がな一日飽きもせず外を見てやがるんだろう。
ま,アソコからの眺めは俺も嫌いじゃねえが・・,
ヤツも変わってんな。
どうせ悟一はそんなヤツを,構わせても,ましてや触らせても貰えねえで,
ソファからでもボーっと見てんだろ・・。
「キレイだな〜。」ってな。
- 続 -
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